「うんち観察」で身体と対話する

食べて、出す私たち。食べて、出す生き物だからこそ、食べるものも気になれば、出てくるものも気になります。

「昨夜は肉料理を食べに行ったから、今日の昼は野菜と豆類中心の食事にしよう」「明日はインド料理のフルコースを食べる日だから、今夜は魚メインの和食にしよう」 

そんなふうにバランスを考えながら食べ、食べることが好きだからこそ、今日はこれを食べようと決めたらそれを達成しようとして、忙しくて食事をとるのを忘れていた! なんてことはまずありません。

長期で家を留守にする前に、冷蔵庫や野菜室にある食材を使い切ろうとするとき以外は作りたいものを作り、食べたいものを食べています。

さて、出てくるものの話です。人より多く食べる分、うんちもたくさん出したいと思っています。

腸の調子がいいときは1日2回、朝食後と昼食後に出て、それだけで幸せな気持ちになります。

一方、何かしらの原因でコンディションがよくないときは朝食後に出ず、「お腹が張る」「お腹周りのシルエットが太い」と気分が落ち込むことも。

「腸活」で知られる小林弘幸医師が、腸と脳は密接に関係しているとどこかで書いていたのを思い出して、それは本当だと思います。

うんち学入門 生き物にとって「排泄物」とは何か』も面白かったです。

いつからか、うんちを観察するようになりました。ウォシュレットでお尻を洗浄し、身支度を整えた後、水を流す前にしゃがみ込み、便器に顔を近づけてそのものをじっくり見るんです。

まずは状態の観察。色、量、形、混じっているものは何か。食べたものが排泄されるまでには24〜72時間かかるといわれます。

覚えていないこともありますが、前日に食べたものを思い浮かべながら、これはあれかなと考えを巡らせます。

形が残ったまま出ているものもあって、これは消化されにくいのだなと認識。そうこうする時間、10〜20秒程度。

続いて、においを確かめます。うんちにさらに顔を近づけると、思わず「くさっ」と声が出てしまうこともあれば、無臭なことも。

脂多めのものを食べたときはくさい傾向にあり、色は濃い茶色のことが多いです。野菜や豆中心の食事をしていると、ほぼ無臭で色は黄色や緑色ベースになります。

うんちの構成要素の7~8割は水分で、残り1/3が腸内細菌です。生きている細菌もいれば、細菌の死骸もあります。その他が消化管で吸収されなかった食べかす、古くなって腸から脱落した細胞など。

食べたものはそう多く出てこないんですね。それでもやはり、食べたものの一部がこうして出てくるんだなあと、毎日、毎回しみじみします。

それと同時に、人体の仕組みのすごさを思わずにはいられません。

多様な臓器が長い時間を使って、身体の中をきれいに掃除してくれているんだなあと、自分の体内で私という人間には成し遂げられないことが起きていることに感動するんです。

そもそも、毎日違うものを食べているし、自分の腸内環境も生活や精神に左右されるため、1日たりとて同一のうんちが出ることはないともいえます。

一期一会のうんち。だから毎回じっと観察しても飽きません。

うんち=自分の体内や健康を伝えてくれるお便りのようなものだと捉えていて、生きている限り、うんち観察習慣は続いていきます。

Text / Sonoko Ikeda