効率は無視。メッセージに温かみをのせる

ビジネスライクすぎる振る舞いが苦手です。たとえば、メールやメッセージ。「!」や絵文字を交えることが多いです。

淡々とした文章だけの、抑揚のないやりとりを前に、冷え冷えとした空気を感じてしまうからでしょうか。

ただ、「。」しか使わない相手がいたとして、その人のやり方に口を出すわけにもいきません。

(「。」しか使わない人でも、文章に人間味や温かさがのっている人はいます。一方、機械的すぎる印象で、一切の温度を感じさせない人も。人それぞれで面白いですね)

もちろん、その人を変えたい・変えようとも思わないので、自分の行動をコントロールするのみ。

相手には相手の流儀があって、何年やりとりしていようと関係なく、ビジネスシーンでは誰に対しても様付けしたり、「お世話になります」「よろしくお願いいたします」と書いたりするよう決めている、という人も大勢いるでしょうから。

全人に対してシステマチックに、共通の対応をする方がラクでしょう。相手に応じてこまやかに対応を変えなくていいわけですから、ある種、効率的ですね。

ただ、私は自分発のやりとりでは、人間らしさや温かみをのせたいです。ウエットなタイプなのかもしれません。

適宜「!」で緩急をつけたり、絵文字で文章の色を意識したりします。100%事務的な文章より、こちらのほうが受け取る側も明るい気持ちになりませんか? と考えているからです。

初めてやりとりする場合やそこまではっちゃけられる関係性ではない場合は、私も「。」だけを使った味気ない文章を書きますが、状況に応じて徐々に変えていきます。

私が明るめなやりとりを心がけているのは、新卒入社したIT企業でかわいがってくれた先輩方が「!」を多用していたことが大きいです。

先輩方は対面での会話も面白かったですが、テキストコミュニケーションにも長けていました。

笑顔になるやりとりをしてくれたし、CCに入っているメールを客観的に見てもそうでした。今でも大いに影響を受けています。

縁あって関わる人とはなるべくプラスのエネルギーを交わしたいです。だから「ほのかに」といえるくらいの微量であっても、明るさや元気さをのせたテキストを送りたいのです。

Text / Sonoko Ikeda