私は和歌山県在住の兼業ライターである。現在、妻と9歳の長女、6歳の長男の4人暮らしをしている。年に数回ある1泊2日の旅行は、我が家にとって一大イベントである。
泊りがけの旅行の場合、やはり宿泊先が大事。以前、白浜に行った際に宿泊先が気に入らなかったのか、長女が「おうちに帰りたい」と泣き出したことがある。あれは悲しかったし、旅行プランを考えた私のミステークだなと感じていた。
ではどんな宿泊先なら家族で楽しめるのだろうか。そんなとき、コロナ禍になる直前に宿泊した「大江戸温泉物語 伊勢志摩」を長女がめちゃくちゃ気に入ったのだ。英虜湾を一望できる露天風呂、ライブキッチンで楽しめる夕食と朝食バイキング、数多くの漫画コーナー、卓球コーナー、ゲームコーナー、売店の品揃えも豊富で、そこは一日中いられる「宿のテーマパーク」。子どもたちだけじゃなくて、妻のテンションも上がっていたので、この宿泊先を選んで正解だった。
妻や子どもたちに喜んでほしいという想いから、それからの1泊2日の旅行は、大江戸温泉物語にお世話になり、ここ2年くらいは大江戸温泉物語と同じタイプの湯快リゾートによく宿泊している。
夏休みに「湯快リゾート 鳥羽彩朝楽」で宿泊したときは、最高に楽しかった。「本気夏あそびキャンペーン」と題した夏祭りが行われていた。
子どもたちは寿司職人の格好でオリジナル寿司作りにチャレンジして、免許皆伝の賞状をもらったり、縁日でヨーヨー釣りや湯桶ボール入れで遊んで、ホテルの中に隠された謎を解き明かして、名探偵認定証をもらったりしていた。このほかにも、探偵グッズで記念撮影できる謎解き企画、さらにホテルのロビー前で手持ち花火を満喫できた。我が家にとって本当に素晴らしい思い出である。
大江戸温泉物語と湯快リゾートは、バイキングスタイルの格安温泉ホテルチェーンである。両ホテルは、夕食と朝食はバイキングで、宿泊料金は1泊2食でひとり1万円以下、温泉地の経営難で廃業した大規模ホテルを改修して営業しているのが特徴である。またゲームセンターにカラオケ、卓球コーナー、漫画コーナーなどの施設やサービスが整っている。
これは個人的な印象だが、両ホテル共に、マグロ解体ショーやライブキッチンでのステーキ提供などのライブ感を大事にしているのも共通している。以前、「湯快リゾート 白浜彩朝楽」に泊まったときに行われたマグロ解体ショーは、職人がマグロに包丁を入れる度に、太鼓が鳴り響き、より祭り感が増す演出がされていた。ああいう細かい演出が日頃の疲れを取り除いてくれて、心から休息を味わうことができるのだ。
2024年春に大江戸温泉物語と湯快リゾートが経営統合するというニュースが流れている。どのような経営方針になるのかはわからないが、我が家は両ホテルに心から感謝している。今後も大江戸温泉物語と湯快リゾートが経営しているホテルに泊まって、旅行を楽しむことだろう。
Text / JustNihon