お風呂での湯船の掃除、皆さんはどんな体勢でしていますか?
私は湯船の外に立って、身体を腰から折り曲げて腕を伸ばし、スポンジを握った手を動かしていました。
(柄のついたブラシではなく、手のひらで握るタイプのスポンジを使っています)
自宅(ワンルーム)の湯船は、ひとりなら「まあ、広くはないな」、ふたり入ると「狭い。ぎゅうぎゅう!」というくらいのコンパクトさ。
だから、湯船の中に入って掃除をする、という発想はなかったんです。
湯船に入るのはお湯に浸かるときだけでいい、と思っていました。
そんな中、湯船に入ってしゃがみ込んだ状態で、湯船の掃除をする機会がありました。先日引っ越したばかりのパートナーの新居で、です。
2〜3人世帯向け物件ゆえ、湯船も広々としています。自宅の湯船の2倍はあるでしょう。
そんな湯船を掃除するにあたり、私はごく自然と、よいこらしょと湯船に足を踏み入れていました。
湯船にしゃがみ込み、手に持ったスポンジでゴシゴシと壁面を擦ります。その安定感、掃除しやすさは格別でした。
外から手を伸ばして洗うよりもはるかに、スポンジを壁面に密着させやすく、おかげで壁面は十分磨かれた歯のように、つるつる・ぴかぴかに。
この経験から、自宅の風呂場でも「広くないしなあ」という感覚は手放し(ひとりなら十分動ける広さなのですから)、湯船にしゃがみ込んで掃除をしようと決めました。
そのほうが確実に美しく、つるつる・ぴかぴかした心地よい湯船を保つことができるでしょう。
とてもささやかですが、私にとっては素晴らしい発見でした。
Text / Sonoko Ikeda
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