耳栓は携帯しておくといい

人のいびきが気になる方です。

自分が眠りにつくより先に相手のいびきが轟き始めたら、騒音と感じてしまい寝付くことができません。

過去にそれぞれ一度ずつ、泊まりの旅をした中年男性ふたりが、恐ろしくいびきが大きい人たちでした。

グゴー、グゴー……というような轟音。大袈裟な表現ではありません。文字通り、グゴー、グゴー。

頭から布団を被って音を遮ろうとするも、無駄な抵抗に終わります。音は布団を超えて伝わってきます。

どちらのケースも別の部屋に布団を引きずって移動して襖を閉じて、あるいは階下で寝たのを覚えています。

できる限り距離を離しても、それでも聞こえてくる爆音。ほぼ眠れなかった翌朝、私はげっそりしていたと思います。

相手がいびきをかくことを想定できていないあまり、耳栓を準備していなかった詰めの甘さを悔やみました。

その後、旅をするときは必ず耳栓を持っていくようになりました。

たとえひとりでも、泊まった宿の隣部屋や廊下から、騒がしい音が聞こえてくる場合に、快適な眠りを得るためです。

週はじめから山口市の北東部にある阿東地域で、友人たちとワーケーションツアーに参加していました。

そこでも耳栓が活躍。1日目はゲストハウスで、男性部屋・女性部屋に別れ、私だけひとり部屋という快適な状態でしたが、2日目はCANTALでレンタルしたキャンピングカーに3人で泊まります。

Boleroという最もラグジュアリーなキャンピングカーはとても心地よく過ごせる「部屋」でしたが、一般の宿よりは面積が小さいです。

ふたりが前席後ろにあるテーブルのスペースで演劇論をかわしている中、車の一番奥にあるベッドで先に就寝する私は耳栓を装着。

声量を落として静かに話してくれていたので、耳栓をつけると音はほぼ聞こえません。ときどき入ってくるものの、子守唄のようなもの。

そして、不安視していた「いびき音が結構大きいらしい」友人Bのいびきもまったく聞こえませんでした。

友人Aが運転席上の高所にあるベッド、友人Bがテーブル脇のソファ、私が最後尾のベッドで頭を車の背中に向ける形で寝ていた状態です。

実に優秀な耳栓、Amazonの購入履歴を確認したところ、2019年11月に購入していました。洗いながら使い、4年以上ももっています。

移動中に寝たい飛行機や新幹線の中でも使えるので、耳栓はひとつ持っておくといいと思います。

Text / Sonoko Ikeda