「白いアウターを着る」気分の良さ

明るい色のアウターっていいものだなあと、ちょうど一年前に買った白系のブルゾンを着て感じました。

たまたま入った福岡のセレクトショップで見つけた「provoke」の2023年SSコレクション。花びらをイメージした素材で作られています。

provokeは女性ふたり組のクリエイターが生み出す福岡発のブランドで、調べたら中央区清川にオフィスがありました。

「調べた」というのは、一度試着したものの、家に帰って冷静に「買うか、買わないか」を考えたからです。

改めてprovokeのサイトを開いて商品を眺めて、クローゼットの服たちと向き合った上で「買い足したい」と決断し、オンラインで注文しました。

その際、注文書にオフィスの住所が記載され、ああ、こんな近くで素敵なものづくりが行われているんだなあとしみじみしたのでした。

2年暮らした好きな街、福岡で手に入れた大切な服のひとつです。

昨日、春本番のように暖かい1日になり、このブルゾンを取り出して着てみました。最後に着たのは昨年4月頃でしょうか。

白いレースをベースとしていますが、首元や袖などの縁に黒がきりりと使われ、甘さが引き締められています。

ちなみに、このブルゾンはオールブラックとこの白ベースのと2種類あり、ベーシックで明らかに合わせやすいブラックにしようかと迷いましたが、あえて今までしなかった選択の白にしました。結果、正解でした。

白のおかげで爽やかな気持ちになれ、足取りも気持ちかろやかに、さらに出かけた先でハンガーにかけると目立ちます。

黒系のアウターを着ている人の方が圧倒的に多い世界で、白系のアウターは目を引くのです。

「他人のモノと間違えずにいられるメリットがあります」というのは冗談ですが、ハンガーにかけるときも取り外すときも、妙にうきうきしていました。

夜の散歩に出かけるときも、(たまたま)全身真っ黒なパートナーに対し、上は白い私。「車に優しい格好だね」なんて言いながら歩いていました。

白を纏う喜びは、秋冬の間、暗めカラーを着る時期が続いた反動もありそうです。

明るい色合いに抵抗がないなら、明るい色のアウターを意識的に選んでみてもいいかもしれません。

Text / Sonoko Ikeda