別れ際に「またね」と言う理由

「バイバイ」「さよなら」よりも「またね」という言葉が好きです。

皆さんは人と別れるとき、オンラインや電話を終えるとき、どんな挨拶をしますか?

すこし前、「バイバイ」を安易に発してしまった後、どこか寂しい気持ちになりました。

ぷつっと切れる感覚を味わったから。自ら先に発した言葉と連動し、相手もバイバイを言って終えた通話。その後、ひとりでしんみりしてしまったのです。

そんな感情に気づいてから、「またね」を口にするようになりました。

仕事相手には違う挨拶をしますが、親しい人たちには「またね」。最近は「またね」一色です。

「また」と「ね」の間には、その後もつながっていく要素が隠れています。

「また朝にね」「また明日ね」「また会おうね」「また今度ね」。

その先も関わることが前提の言葉。

その先も当たり前のように未来が続く言葉。

未来なんて誰にもわかりませんが、またあなたと話せるように・笑顔を見られるように・会えるようにと、ある種の祈りを込めて発していることに気づきました。

言葉には想いが宿り、発することで現実化していくからこそ、自分にとって意味を持つ言葉を選びたい。

言葉に関する私の課題は「考えてから言葉を発する」「シンプルに喋る」です。

毎日のように自分の発言に贅肉(無駄)が多かったな、もっと簡潔に言えたのにな、と反省することだらけで嫌になりますが、意識を持ち続けて改善し、研ぎ澄ませていきたいところ。

一朝一夕にはいかなくても、少しの心がけで、大事な言葉だけを短く発する習慣を身につけたいです。

Text / Sonoko Ikeda