0円で心身が元気になる挨拶をケチらない

挨拶は表情筋を動かす絶好のチャンスだと思っています。

「使わない部位は老化する」のは少し考えたら想像できること。

だから、「知人ではない人」とでもシーンによっては積極的に挨拶をします。

身近な例でいうと、同じマンションに住む人とエントランスや廊下で会えば挨拶。

「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」がメインです。今は1階なのでエレベーターに乗る機会はありませんが、以前のマンションでは乗り合わせた人へ、時間によっては「おやすみなさい」と言うことも。

もうひとつ、私にとって欠かせない場所でいうと、週4回以上は行くエニタイムでもスタッフさんに挨拶します。

ジムに入ったら「こんにちは」、帰るときは「ありがとうございました」と、極めて当たり前な挨拶です。

「トレーニングに飽きないように」との考えから、エニタイム巡りと称して、機会があれば出先の近くのエニタイムでトレーニングするのが習慣です。

各地のエニタイムを出入りしているわけですが、中でも「堂々1位」と言ってもいいくらい、毎回気持ちよく挨拶してくれるスタッフさんがいるのが、阪急豊中駅前店。私の現在の登録店舗です。

ドアを開けて日傘を傘置き場にさしてから、更衣室の方へくるりと身体の向きを変えたところで、スタッフさんがわざわざスタッフルームから出てきて挨拶をしてくれることが多く、私から先に挨拶するのは帰宅時のみと限られます。

挨拶はした者勝ちだと思っているので、先制したいところですが、動線的に難しい。

ただ、ここで驚くのが、スタッフさんの元気な「こんにちは」「おつかれさまでした」をスルーする会員の多いこと。

「えっ、無視!?」と私などはびっくりするのですが、ジムのドアが開閉されるたびに、スタッフさんの挨拶だけが響き渡るのです。

「こんにちは」→「こんにちは」
「おつかれさまでした」→「おつかれさまでしたorありがとうございました」

これが成立しない、一方通行の世界。どういうつもりでスルーしているんだろう? と不思議でなりません。

イヤホンを付けている人は聞こえていないのか、いや、性能のいいイヤホンなら必要な音は拾えるのでは? だから、挨拶を返さないのは「あえて」だろうと、性格の悪い私は想像します。

あらゆる物事は、出し惜しみしたところで、得することはありません。挨拶も同じです。

挨拶は0円なので、挨拶を返すのがもったいない、挨拶をケチりたいと考える人はいないでしょうが、挨拶をというか口を動かすこと、何気ないコミュニケーションをすることを省エネ化している人が目立ち、残念だなあと思います。

そして、自分のした行動は返ってくる。無視をすれば無視される。そんなものです。

昨日も「こんにちは」に始まり、いつもきれいなジムを維持してくれていること(トイレも洗面台もピカピカです)へ感謝の思いを込めて「ありがとうございました」で締めました。

雑談をする関係でもなく、友人でも知人でもなくても、いつもの場所で顔を見る人と、気持ち良い挨拶を交わせば、それだけで表情も明るくなるのを感じますし、気持ちにもいい影響が及ぶと実感しています。

Text / Sonoko Ikeda