言葉は魔法

言葉は魔法。私はそう考えています。

パートナーは毎日私を見て「かわいい」「かわいい子いる」と言います。そんな生活が4年目です。

もうすぐ38歳になる中年になっても、かわいいと言われ続けるとは予想外でした。

今年の1月までは月の10日間を一緒に過ごし、他は離れて暮らしていましたが、オンライン通話でも「かわいい」を浴び続けていました。

彼の目には、私が世界一かわいい人に映っているらしく、本気でそう言っているようです。

以前、彼が「その子さん、永野芽郁ちゃんに似てる」と言ってきたとき、私は内心うれしくも「そんなこと言ったら、永野芽郁ちゃんファンにボコボコにされるからダメ」と返しました。

(現に、こちらを永野芽郁ちゃんファンが読んでいたら、私の顔を検索して「んなわけない」「どこが!?」とお怒りになるでしょうが、ふたりの間の冗談めいたやりとりなので、どうかあまり怒らないでください)

さて、言葉は魔法だと捉えているからこそ、「かわいい」も効いています。

自分を「かわいい」「美人」などとは思っていませんが、「清潔感を意識して小綺麗には見せている」自信はありました。

ただ、かわいいと言われ続けてきて、その自信が厚みを増したような気がします。素晴らしいことです。

一方、私も彼に「かわいい」と言い続けていたら、昔よりかわいさが増しました。もともとかわいいところがある人でしたが、「目」がさらに良く、温かみを増しました。

見た目のことだけではありません。ポジティブな言葉を発することで、人は行動も変わっていきます。

たとえば、トレーニングをがんばって帰ってきた彼に、「えらい」「よくやったね」「ますますいい背中になるね」などと声をかけます。

私のような「トレーニングしないと調子が悪くなる」ようなタイプでなければ、わざわざジムに行くなんて面倒……という気持ちが湧く人の方が多いでしょう。

それでもポジティブな言葉を浴びることで、マインドが変わり、トレーニングに行くという行動が生活の中に自然と組み込まれ、習慣と化すのを見ていると、言葉は魔法だなと感じます。

自分に対しても、周りに対しても、言葉は魔法と捉えて会話を楽しみたいところです。

Text / Sonoko Ikeda