「口角を2ミリ上げた状態」を真顔化する

「口角を2ミリ上げる」という、とても大切なことが『美しい表情は人生を変える』(ジョー・モリヤマ)で何度も強調されていました。

口角を上げるのにはメリットしかありません。逆に言うと、上げておかないと損しそうです。

口角を上げておくと、まず、楽しそう・明るそうな表情に見えます。だからこそ、人が寄ってきてくれます。対人関係においてトクをします。

対自分においても、口角アップは効果的に働きます。

ちょっと嫌なことがあって、気持ちが落ち込んでいても、意識的に口角を上げていれば、脳が「楽しい気分」だと錯覚し、気持ちは回復してくるもの。

表情筋に意識を向け、口周りの筋肉を使うことで、美容面でも利点があります。

身体のさまざまなパーツは加齢に伴い、重力によって垂れ下がっていきますが、そこに抗うことができます。

本書では、冒頭で「人は(相手の)容姿ではなく、表情の魅力に惹きつけられる」と書かれています。

容姿を「点」とすれば、刻々と変わっていく表情は「線」といえ、その魅力は変動します。

さらに、容姿に自信がなくても、表情は磨くことができます。

「表情磨き」のひとつとして、常に口角を2ミリ上げておくことが推奨されているのです。

表情力トレーニングで大事なのは、「自然体に見えて、いつでも笑顔になれそうな真顔」を持っておくことだと著者はいいます。

ずっと笑顔でいる必要はなく、長い時間軸で見ると、笑顔はあくまでも「点」でいい。

自然体な表情が続く中で、ときにいろいろな笑顔があふれる——これでいいのです。

口角を上げておくと、笑顔への移行は簡単です。真顔が「笑顔になる前のステータス」になっていれば、無理なく自然な笑顔に持っていけます。

自分では口角を下げていないつもりでしたが、本書を読んで「上げきれてなかった」と気づきました。

とくに、ひとりでいるときにも意識し、「常時口角2ミリ上げ」と自然体な表情力トレーニングを実践していきます。

容姿面で美人にはなれなくても、魅力的な表情を持った人にはなれる。そう確信しています。

Text / Sonoko Ikeda

▼表情磨きに役立つ本▼

美しい表情は人生を変える