ショートパンツ、穿きたいから穿く

ジムに行くときだけではなく、日常的にもショートパンツを穿くようになりました。

2023年7月、ベトナム・ハノイで6日ほど過ごしたことがきっかけです。

現地は欧米からの観光客が多く、性別や年齢、脚の形、太さを問わず、いろいろな人がショートパンツ+サンダルという姿で歩いていました。

それを見て「自然体でいい」「潔いスタイルだ」と心から感じたんです。

彼らはそんな意識もなく、「暑いから」という理由で穿いているだけだと思いますが。

日本だと一般的に脚が太い=隠す、となりがちで、大人になればなるほど脚を出さなくなる傾向があります。私もそうでした。

ジムのときは気にしませんが、日常生活では「太ももがむちむちしていて、膝上にもたくさん肉がついていて、ふくらはぎはたくましいにも程がある。そんな脚は隠す」主義でした。

だから、よそ行きのボトムスは足首までのパンツかロングスカート、マキシ丈ワンピースと、膝下すら見えないようにしていたんです。

でも、ジムウェアでショートパンツのかろやかさを味わうと、「これを日常着にしたい」という思いが芽生えます。同時に、ハノイで見た欧米の人々のショートパンツスタイルを思い出します。

そこで、脚の太さなど気にせず、ショートパンツで出歩くように。

私が持っているのはCreemaの「Fil de Nature」さんが作る「綿麻ショートパンツ(黒)」です。シンプルできれいめカジュアル、触り心地も良い点で気に入っています。

昨日、ショートパンツで大阪の街を歩いていたら「競輪選手やん?」という女性の声が聞こえて、思わず「私のこと!?」と自意識過剰になりました(パートナーからも太ももを競輪選手と言われたことがあります)。

すぐ「……だったとしても、こんな中途半端な太さの脚、本物の競輪選手に失礼や!」とひとりツッコミをして、後日この話を人に伝えて爆笑をいただきました。

「出すべきではない」と思われがちな太い脚を大胆に放り出していると、こういうことも起き得るのでしょう。「なんであんな脚を出してるの?」となるのかもしれません。

でも、私は私です。自由な服装を楽しめるときは、好きなモノを身につけて、自己満足しながら生きていきたいと思います。

Text / Sonoko Ikeda

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