二郎系ラーメンはエナジーフード

私はラーメン好きで、いろいろなラーメン店を食べ歩きしている。以前、東京に1泊2日の用事があったときは、昼に博多とんこつラーメン、夜に味噌ラーメン、翌日の朝は煮干しラーメンとラーメン一色の食生活を送るほど、ラーメンを心から愛している。

店で食べるラーメンにも、全国チェーン店のラーメンにも、インスタントラーメンにも、それぞれの味わいと美味しさがあるのがラーメンという料理の魅力だと思う。

最近食べて衝撃を受けたのは二郎系ラーメン。二郎系とは、1968年に東京都港区三田に創業されたラーメン店・ラーメン二郎が元祖で、脂の効いた豚骨スープを醤油ダレで味付けし、中に小麦の風味の強い自家製麺をたっぷり入れ、柔らかく煮た厚切りチャーシューと茹でたキャベツともやしを山盛りにしたラーメンのこと。そこからラーメン二郎にルーツを持つラーメン屋は二郎系ラーメンと呼ばれ、またラーメン二郎の味をサンプリングして独自で勝負する二郎インスパイア系と、細分化されている。

あれは奈良・大和高田市にある二郎系ラーメンの店「ジャンク剣」に行ったときのこと。チャーシュー6枚入りのラーメンに無料トッピングの野菜、ニンニク、アブラ増し、カツオ増し、カラメ(醤油ダレ)の全部マシを注文。脂がたっぷり絡んだもやしとキャベツ、粗めに刻んだニンニク、柔らかく煮込まれて肉厚のチャーシュー、スープが絡みやすい太麺という「これぞ、二郎系ラーメン」という一品を食すと、私にある変化が起こる。

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ニンニク効果なのかは分からないが、体内からエネルギーが漲る。本当に上半身に波が押し寄せるように元気になっていくのだ。ラーメンに限らず、こんなに「グワーッ」と速攻で元気になる料理を食べたことはない。

二郎系ラーメンには、一度食べたら脳裏に焼き付いて離れず、しばらくすると無性に再訪したくなるといわれる、不思議な魔力があるという話を聞いたことがあるが、それは間違いない。病みつきになるラーメンである。

二郎系ラーメンを食し、私はふと考えた。

「二郎系ラーメンは、エナジードリンクに近くて、エネルギーチャージに適したエナジーフードなのかもしれない」

あの体内の漲り方は、エナジードリンクを飲んだときの感覚に近いが、二郎系ラーメンは食べた直後にエネルギーが沸いてくる。もちろん個人差があるのでこのような現象になる人ばかりではない。

ただ二郎系ラーメンは超高カロリーで、塩分も多いので毎日食べることを推奨できるものではない。何事もほどほどがいい。

Text / JustNihon

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