2024年1月26日〜1月30日の日記

※この日記は電子書籍orZINE化を目的に、2024年1月1日より綴り始めたものです。5日ごとに掲載します。

1月30日(火)
荷物搬出の時間が9時半から9時に前倒しに。朝「9時に行けますが、どうでしょうか?」と電話があり、もちろん構いませんと伝える。早く動けるに越したことはない。依頼したアップル引越センターからは若者ふたりがやってきてテキパキと動く。リーダー格の男の子は聞くと二十歳。15歳から業界にいて今は2社目でマネージャーをしているというから驚く。できる人というのは年齢関係ないし、学ぶ姿勢と向上心があれば組織で上にいけるのだ。

1時間半で搬出は終わり、いつもなら用意していた飲み物を手渡すのだけど、いろいろ抜けていてどうしようか……となる。私が今彼らにお礼できるとしたら「お金だ」と気づく。というか、お金の方が好きなモノを買えてうれしいだろう。ひとり1,000円、計2,000円を手渡し「◯◯さんと◯◯さんでランチでも食べてください」と伝えると、若者はニコッと笑ってお礼を言ってくれた。引っ越しの度に、なんてこの人たちは力持ちなんだろう、力の使い方が上手いんだろうと驚くと同時に、この業界にいてくれる人たちのおかげで引っ越しができることに感謝しかない。

不動産店の立ち会いを終え、近所のユウミちゃん宅へ。「見送りたい」と言ってくれていてありがたいやらうれしいやら。ひとまず私の用事であったみずほ銀行へ共に向かう。重たい荷物をひとつ持ってくれて、物理的にも助けられた。

用が終わり、ランチを天神「とり天 ルドゥー」で。ランチ時は30分以内と席利用時間が決められている。それくらい回転率がいい。食後、中洲川端方面へ歩きながら、ふたりで勝手に売上や利益計算をして「すごいね」と言い合った。中洲川端駅改札でお別れ。姿が見えなくなるまで手を振ってくれたユウミちゃん。あなたのおかげで温かい日々でした。ありがとう。これからも関わりは続くよ。

大阪へ向かうために博多駅へ。なんと望さんも「見送りに行きます」と言ってくれて感動。新幹線に乗るタイミングやLINEのやりとりを見落としていた2〜3分があったため、直接顔を見られなかったけれど、中央口改札まで駆けつけてくれた望さん。ホームを歩きながら電話をかけ直し、お礼を伝えた。望さんの存在があったから、温かく豊かな日々を過ごせました。ありがとう。これからも大切です。

それにしても、こんなふうに誰かを見送った経験はあっただろうかと、ふと考えた。私も大事な友人が遠くへ行くとなったら、こんなふうにただ見送るだけの目的を果たすため、改札まで向かいたい。それにしても、福岡では温かい友人関係を築けたものだった。人も街も私に合っていたと思う。

1月29日(月)
ランチは絵美さんと西鉄グランドホテル「グランカフェ」で。ここのビュッフェは美味しかった。メインをひとつ選べてかなり豪華。絵美さんから「引っ越し前日の過ごし方とは思えない余裕(笑)」と言われるけれど、ひとり暮らしと家族の引っ越しは量が違うからねと伝える。単純に4人家族だと4倍の荷物があるわけで、考えただけで気が遠くなる。もし家族がいたら、荷造りはプロに頼んでいると思う。

食後は絵美さんと中洲川端「博多リバレイン」まで歩き、「豆香洞コーヒー」に立ち寄る。途中で別れるはずだったけど、珈琲店に行くのだと伝えると「珈琲好きだから興味がある。一緒に行きたい」とのこと。絵美さんに豆香洞というブランドを知ってもらえることも、お店にも貢献できることもうれしい。

離れる前に珈琲羊羹を買っておきたかった。ここの珈琲羊羹は前に白木原本店で買ったのだけど、夜中に起きてお腹が空いていたタロに1本丸ごと食べられてしまって、私の中で余計に執着が膨らんでしまった。寝ぼけた人が一気食いするくらい美味しかったのか……どんだけ美味しいんだよそれは……食べないわけにはいかないじゃないか、というように。絵美さんとは旦那さんとの交流から始まり、家族ぐるみの関わりがあった。旦那さんの方から「妻は好き嫌いがはっきりしている」と聞いていたけど、私のことを好きでいてくれたみたい。お子さんたちとも触れ合わせてくれてありがとう。また素敵な家に行きたいです。

帰り、中洲川端から歩く。家の近くの「ブーランジェリーパティスリーE-ji&co.」にも寄って、クリームパンを買って帰る。ここのクリームパンはケリーから「注文したタイミングでクリームをたっぷり詰めてもらえてすごく美味しいよ」と聞いていて、絶対に食べたいと思っていた(食への執着)。明朝の楽しみにとっておく。しかし、明日の引っ越し時間を考えると、冷蔵庫の電源を21時には落とす必要がある。冷蔵庫から取り出し、カゴに入れてベランダに置いた。外は2度くらい。冷蔵庫よりも寒いから問題ない。夜も粛々と引っ越しの荷造り。

1月28日(日)
朝、PecoRiのInstagramをチェックしていて知った石井佳苗さんのインタビューを読んだり、Kindle Unlimitedで石井さんの取材記事が掲載された雑誌を読んだりして、人間と猫の心地よい共存の仕方を学ぶ。石井さんは猫3匹と暮らしているけれど、とてもそんな部屋には見えない。

というのも、猫のいる家にこんなにたくさんモノがあってもいいのか、とびっくりするくらい、センスの良い多様なモノがたくさん、それでいて調和を持って置かれている。猫はモノをするりと避けて移動するらしい。モノを落とすときは、着地に失敗したり、何かを伝えたりしたいときだとか。私は私で、モノは適度に持ちつつ、私も猫も暮らしやすい空間を構築していきたい。

午後、渡辺通「ORTO CAFE」できむ兄さんと志穂さんと会う。良い紹介ができたと思う。きむ兄さんにも福岡に来てたくさんお世話になった。

帰りは「PecoRi」へ寄る。昨日の今日での訪問。PecoRiのInstagramにあった石井さんの話を読んで、オーストリッチのはたきを手に入れておこうと思ったのだ。せっかく同じモノを買うならAmazonよりも地元の店で、がモットー。近くの「ちーずとけーき。」にも寄って、チーズケーキを1ピース購入。離れる前に食体験。夜はひたすら引っ越しの荷造り。

1月27日(土)
午前、とあるメディア用記事の追加取材で、自転車で博多駅東方面へ。一流の仕事人は、四六時中、仕事のことを考えている。それを仕事とも思っていなくて、単純に「好き」なのだ。だから、ごくごく自然に、経験したことに関して「これを仕事に取り入れたらどうだろう?」と頭の中で考え続けている。

帰り、エニタイム博多駅東に寄って、夜用に美濃島「月花堂」で小さなパンを3つ買う。いつもはひとつ110円だが、今日はすべて100円らしい。普段から安すぎる。おばあちゃんが店を切り盛りしている様子。あとで食べログに「行った」記録を残したタイミングで、美濃島のパン店「げっかどう」は月花堂のお子さんが営業する店だと知る。なるほど、だからあの近さに「ゲッカドウ」がふたつあるわけだ。

夜はユウミちゃん宅でごはん。「ピザクック」がコウダプロの商品「大人のカレースパイス」とコラボしていたので、それを食べたくてピザとポテトを注文。プラス月花堂の小さなパンたち。ポテトと大人のカレースパイスはとてもよく合い、SサイズではなくMサイズを買えば良かったと思った。

この日も猫の話をしつつ、猫の洋服タイプのハーネスを見せてもらっていたら「PecoRi」という店で買ったという。ユウミちゃんが「今からPecoRiに行こっか」と言うので「今から? 20時前だけど開いてるの?」とびっくりしていると、PecoRiは平尾にある猫雑貨店兼立ち飲み店だという。それは最高! と3人(ハーネスと防寒着を着用したあおくんと共に)でPecoRiへ。PecoRiのオーナーさんはとてもいい感じの女性で、神戸にある「猫の屋おでん」を教えてくれた。狙っていたハーネスがLサイズしかなく、何も買わなかったのだけど優しい。人は見たいモノしか見ていない。PecoRiの前を何度か通っていたのに、全然気にしていなかったから。今の私には猫関連のワードやデザインが次々と目に入ってくる。人の身体は正直に反応する。

1月26日(金)
昼、ケリーと博多KITTEの「そば茶屋 華元 本膳庵」でランチした後、電車で新飯塚へ。広報業務を一部支援している飯塚高校を訪問。秋から手伝い始めた仕事で、一旦は3月までの契約なのだけど、引っ越す前に一回は訪れておきたかった。やりとりする先生たち、遠隔で共に私と同じ外部人材の役割を担う方とも、一度は対面しておきたかった。

校内を案内してもらい、Webサイト用に必要なところの写真を撮る。学生たちは私服で来る先生たちとは違う雰囲気の大人が珍しいようだった。元気に挨拶し合う。飯塚高校を代表する全国区に知られたサッカー部の練習見学も。近くで練習を見るのはワクワクした。夜は一緒に仕事をする先生ふたり、私とペアで動いている方と4人で会食。いろいろな話ができた。やっぱり対面が好き。

Text / Sonoko Ikeda

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