2024年3月26日〜3月30日の日記

※この日記は電子書籍orZINE化を目的に、2024年1月1日より綴り始めたものです。5日ごとに掲載します。

3月30日(土)

いつも通り起きて自転車で、朝8時半過ぎにシェア畑 服部天神に到着。3月18日に続き、ふたつ目の畝作りをする。作業を中断し、9時半から1時間半ほど、藁を使ったミニ箒作りイベントに参加。小さな箒でもこんなに多くの藁が必要なのかとか、節の下で藁をカットすると必要な素材を抜き出せるのかと、素人らしい感想ともいえないレベルの感想を抱く。畝作りも含め、目の前の作業に没頭する時間は必要だ。集中力を取り戻すレッスンも兼ねる。

昼は家で玄米を中心とした粗食の予定だったけれど、電気圧力鍋の調理スタートボタンを押し忘れていたため、どこかで十割蕎麦を食べて帰ろうと計画変更。畑から5分ほど自転車を漕いで、服部天神「一笑庵」に入る。1日限定5食という十割蕎麦にありつけた。もう外ランチは基本的に蕎麦がいい。

帰宅後は仕事やら読書やら。夕方、エニタイム阪急豊中駅前店へ。出張から日曜に戻ってくるはずのタロが思いのほか早く帰ってきていたので、一緒に夕食をとって食後は散歩に。「フリスビーができそうな公園」探しがテーマだった。

近所を歩いていると、親しくしているお店の女将さんにばったり。そこで「(フリスビーするなら)大門公園がいいよ」と良い情報をもらい、行ってみたら確かに広くて素晴らしかった。こういう情報は地元の人からいただくのが一番。

3月29日(金)

夕方、エニタイム阪急豊中駅前店へ。その流れで、万博記念公園にある「みんぱく(国立民族学博物館)」で、いただいた招待券を使って、50周年記念特別展「日本の仮面――芸能と祭りの世界」を鑑賞。

仮面は奥深い。仮面=仮の面ということで、顔につける、顔(表情)を隠すのが主流と思いきや、あえて顔を見せた状態で頭に斜めに装着するケースもある。仮面は祭事や芸能で用いられることが多いが、その「表情を消す目的ではない」使用法が見られる祭りもある。精緻に作り込まれたであろう仮面のディティール、見えなくてもったいないじゃん、なんてことを思うけれど。

他の使用シーンとしては、参加したことはないけれど、「仮面舞踏会」を連想する。「仮面」というのに、祭りの露天では「お面」という言い方で売られている、その表現の違いも面白いなと思う。

とくに仮面舞踏会で使われる仮面は顔の上半分を隠すもので、鼻や口などの下半分は見えている。それはマスクとの差であり、仮面の方がその下の顔に期待しないというか、元の顔がおおよそ分かる点で、想像力を掻き立てる効果はなさそうだ。

ただ、仮面という非日常的なアイテムを使うのは楽しそう。もし仮面をつけてMTGしたら、仮面をつけて料理していたら、帰宅したパートナーがどんな反応をするか……とか想像するとひとりでニヤニヤすることができた(怪しい)。

夕食は1週間前に会った友人Mちゃんと、万博記念公園向かいにあるエキスポシティ「Eggs ‘n Things」で。約束した当時は私もそこでMちゃんが「食べたい」と言っていた生クリーム山盛りのパンケーキを食べる予定だったけれど、25日から意識が生まれ変わっているので、たんぱく質もりもりのプレートを選択。人はこうも変わるのである。

3月28日(木)

昼、近所のヘアサロン「IDEAL豊中桜塚店」で約1ヶ月ぶりのトリムカット。そのままエニタイム阪急豊中駅前店へ。午後は机に張り付きっぱなし。

夜はタロと天神橋「焼鳥食堂」へ。天神橋筋商店街を少し散策後に解散し、私は単独で株式会社人間が主催する「人間酒場」へ。パルコB2へのエスカレーターから「おぉ……」と、引き返したい気持ちに一瞬なった(弱々)。

というのは、予想以上にたくさんの人で賑わっていたから。私は大勢の飲み会が苦手すぎて避けてきた。だから、ここに単独で乗り込んで楽しめるだろうかと不安に。とはいえ、仕事関係の立食パーティなどがあると、モードを切り替えて「できる限り楽しもう」というマインドに切り替えられるのだけど。

蓋を開けてみると、最初にキャリアブレイク研究所の北野貴大さんと話すことになり、北野さんも主催側の一員だったから、その後、いろいろな方とつなげてくださった。具体的には、人間の出版担当の加藤ちあきさん、落語家の桂九ノ一さん、グラフィックデザイナーの百瀬ガンジィさん、編集長のトミモトリエさん、ライター・編集者でアイドルの狸山みほたんさん(お話しした順)。

アウェイな場だったけれど、トミモト編集長はプレスラボのことを知ってくださっていて、私が以前「このイベント行く」と投稿していたのも見て覚えてくれていて、「今日プレスラボの池田さん来るかな?」と気にかけてくれていたそう。あまりの盛り上がりを上から見て怯んだ情けなさはあれど、新たに知ることや気づきもあって、行って良かったなと思った。

3月27日(水)

昼から淀屋橋へ。この日の午後は完璧な予定(というかコンパクトなルート)を作り上げた。銀行で税金の支払いを済ませ、エニタイム肥後橋店に寄ってトレーニング。次の予定まで「ホリーズカフェ 肥後橋駅前店」で仕事をし、メインイベントとなった江戸堀「小さな出版と本の研究室」を訪問。

今制作しているヘアレスキャットの本をZINEとしても出そうと考えていて、制作における紙選びを中心とした相談をさせていただいた。小さな出版と本の研究室は何かの流れでnoteで知り、お気軽にご相談をと書かれていたので、そこにあったメールアドレスに連絡したのがちょうど1ヶ月前。「紙」「印刷」分野のプロだからこそ、学びの多い時間になった。

帰路、そこで教えていただいた竹尾がショールームとして出している「淀屋橋見本帖」に立ち寄る。淀屋橋駅から帰るので、駅と直結した淀屋橋odona内にあるのは好都合だった。写真を生かして白地に印刷するか、色味のある紙に線画をのせるか迷いがあり、気になる紙をいくつか見本として購入。きれいな紙を見て触っていると癒された。

3月26日(火)

午前にオンライン取材1件。ランチタイムに「ポリーラウンジ(オンライン)」に参加した。前日の移動時間に積読していた『もう一人、誰かを好きになったとき―ポリアモリーのリアル』を読んで、ポリーラウンジの存在を思い出して調べてみたら、ちょうど今日の昼にオンライン開催していると知り、「ツイテル」と思い、前夜に申し込んだのだった。

ポリアモリー(複数愛)という概念や在り方を知ったのは2018年頃で、まさに「DRESS」編集部にいた頃。同じ年、ポリアモリー実践者でこの領域のオピニオンリーダーともいえる「きのコ」さんのイベントも実施した。

ポリアモラスな性質があると自認しているので、このテーマには細々と関心を持ち続けている。「この人が好き。でも、あの人のこういうところも好き」という感覚は自然だと思っているし、日常的かつ部分的に持っている。これについては、私は人の発している魅力、自分にささる素敵ポイントをキャッチしやすいのよ、とも思っている。

さらに大前提として、ひとりの相手で自分のニーズを完ぺきに満たすのは不可能(逆に言うと、当然ながら、私も目の前の相手のニーズをほんの一部だけ満たすような人間だと思う)。

たとえば自分にとって、共にいると温かな愛を感じられる・ドキドキ感がある・特殊な話ができて盛り上がる・なんでも受け入れてもらえる感覚がある・センシュアルな香りを感じる、といった要素をすべて持ち合わせたひとりの人間は存在し得なかった。そんなの当たり前の話。だから、それぞれの要素を持つ人間と関係性の深さの差はあれど、親しくできたら理想。

ただ、モノアモリー(単数愛)特有の「パートナーができたら、その人のことを独占する(できる)のが当たり前」という感覚が現世では一般的であり、嫉妬という感情がセットになるので、実践に移す困難さをつくづく感じてきた。参加者の経験談や実践を聞けた良い時間だった。

夕方、MTGの合間をぬって、エニタイム阪急豊中駅前店へ。机の前にいることが多く、物理的な動きは少ない日だった。

Text / Sonoko Ikeda

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